2023年4月29日「士業向けのコンサルタントが教える、「ダメ士業」と「プロ士業」の違い。」横須賀輝尚の記事がYahoo!ニュースに掲載されました。

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■税理士の「相場」はいくら?

企業の規模によって大きく異なりますが、例えば、税理士に年間200万円の税務顧問料を支払っていたとしましょう。個人の税理士事務所であれば、だいぶ高額な部類に入ります。しかし、この税理士に依頼することによって年間数百万円以上の節税ができ、同じく年間数千万円の資金調達ができるなら安いものです。つまり金額の高い低いではなく金額に見合った仕事をしてもらっているか。これがポイントになります。

検索すれば山のように税理士事務所のウェブサイトがヒットします。その中には顧問料月額10,000円を切るような格安の事務所も多々あります。では、この格安事務所がベストなのかといえば、そうではありません。

格安事務所は基本的に記帳代行(会計ソフトへの入力等)はしてくれませんし、試算表(月ごとの決算書)作る程度です。要は経理をチェックしてまとめてくれるだけ。当然、節税なり資金調達なりの提案は皆無です。そりゃそうで、10,000円を切る金額で高度なコンサルティング求めるのは無茶な話ということ。

無駄な報酬額を支払っている可能性が最も高いのは、70万円~100万円程度の年間顧問報酬を支払っている場合です。なぜなら高度なコンサルティングを受けられるほど高くはなく、かといって代行業としては割高だからです

もちろん、規模や内容によってサービス内容は様々です。あ、ちなみに知ってました? 税理士だからといって、すべての税理士が同じ仕事をしてくれるわけではありません。つまり同じ月額3万円でも内容は違いますから、価格で比較するのは実にナンセンス。内容を先に見る必要があるわけです。

詳しい内容の差と選択基準は別の機会に譲りますが、年間100万円程度の報酬を支払っていて、試算表と決算申告書の作成、確定申告代行だけなら、その税理士はサボり過ぎの可能性があります。資金調達の提案、節税の提案、こういった提案があってしかるべき。もっと働かせないともったいないということになります。

要は報酬額に見合ったサービス、報酬額を超える結果を求めた方が良い、という当たり前の話です。もっとも、税理士には何も求めていない。ただ経理のチェックだけしてくれればいい、そういう趣旨であれば、格安の月額10,000円以下の税理士事務所でも十分です。

税理士が読んだら怒りそうな書き方かもしれませんが、どんな商品でも価格と品質のバランス、コストパフォーマンスが顧客から厳しく見られるのは当然です。いうまでもなくこの話は士業にも当てはまります。

特定の資格の保有者しか出来ない仕事を「独占業務」と言いますが、ほとんどの士業には独占業務があります。資格試験によって品質が担保されているということにはなりますが、一方で一度資格を取ればよっぽどの事が無い限り業務停止や資格剥奪といった事はないため、低品質の士業でも潰れずに生き残っている場合もある、なので見極めには注意を、という説明になります。